「悩み」のシグナルをキャッチしたら、やるべきこと【悩みについて(4)】

悩む人4


<スポンサーリンク>

ここまで「悩み」について3つの記事を書きました。

 
そして今回の記事は、その続きで、ラスト=ひとくぎりの記事となります♪

「悩み」のメッセージを受け取り、それに対処する方向性の大枠が理解できたら、あとは、具体的に「思い込み」を修正or破棄(新しい「思い込み」と入れ替え)し、適用するだけです。
 
以下の説明をわかりやすくするために、ここで「悩み」満載の一郎さんに登場してもらいます。
 

一郎さんの場合…

 
一郎さんは、東証Ⅰ部上場の中堅広告代理店に新卒以来12年間勤務している営業課長です。年収はそこそこ良いです。
 
一郎さんは、関東北部の比較的裕福な家庭で育ち、都内の著名な私立大学を卒業し、現在は都内マンションで暮らす35歳の妻子持ち。
 
会社では同期の出世競争のトップを走っていました。
 
ハタから見ると順風満帆な一郎さんですが、実は、人にも相談できない「悩み」を山のように抱えています。
 
その一端を列挙しますね。
 

  1. 2年前、会社が海外投資の失敗で大きな負債を抱え、この2年間はベースアップなし、賞与は最高時の5分の1まで落ち込んでおり、会社業績は、回復の兆しが見えない(と、一郎は感じている)。
  2. 昨年、同期が部長に昇進し、同期との出世競争に一歩負けている(と感じている、以下略)。
  3. 部下4人中、3人が新人で戦力外ということもあり、それが原因で担当課の成績が落ち込んでいる。
  4. 短大卒で同期の女性(現在も勤務している)と10年間不倫関係にあるが、いいかげん解消したい。
  5. 群馬県で1人暮らしの母(父はすでに他界)が病気がちで面倒を見たいが、妻との仲が、かつてから深刻なほどに悪いままで変わっていない。
  6. 2年前の社内健康診断で、2型糖尿病が発覚したが、不規則な食事や運動不足で一向に改善の兆しもないし、改善できないと思っている。
  7. 妻は長男を有名中学に入れるべく、やっきになっているが、私同様、長男もその気がない。
  8. 長女が昨年秋から、いじめで不登校が続いているが、学校に相談しても埒があかない状態だ。
  9. 妻からは「一戸建て」と言われている。会社の状況や、息子の受験、そして、私と妻がそれぞれに抱えている奨学金の返済を考えると、まったく時期ではないと思っているが、妻は聞き入れない。
  10. 大きな近隣トラブルを1つ抱えており、解決の糸口さえ見つからない。
  11. 道路整備計画があり、住んでいるマンションも近い将来、取り壊し予定で次を探さなければ…。
 
こんな漫画のようにたくさんの「悩み」を抱えた人がいるわけないだろうと笑うでしょうか。これには実在のモデルがいますので、そういう人もいるのです。
 
もしかしたら、あなたも、「悩み」を書き出したら直ぐに2桁を超えてしまうのではないでしょうか。
 

「思い込み」を特定する

 
ストレスやネガティブな感情で、抱えている「悩み」にしっかり気づいたら、次は、その「悩み」の原因となっている「思い込み」を特定します。
 
つまり、「上手くいっていない思い込み」を特定します。
 
さて、一郎さんのケース#1の「悩み」。
 
一部上場企業でこれまで安泰であったが、業績が急激に傾き改善の兆しがない状態で、この舟に乗り続けたままでもいいのだろうかどうかと「悩み」続けているわけです。
 
おそらく答えはこれだという唯一の判断というものはないでしょう。判断できないから思い迷う、「悩み」になるわけです。
 
では、一郎さんにある「思い込み」は何か。
 

  • 一部上場企業ならば安泰で定年まで安心して働ける(a
  • 一部上場企業ならば世間的に見ても良い収入を望める(b
  • 一部上場企業に勤めていれば、とても世間体がいい(c
 
こんなところでしょうか。
 
いま、(a)の「思い込み」も、(b)の「思い込み」も信頼性が低下しちゃっています。
 
そして、万一、倒産なんてことになると、(c)の「思い込み」も低下するどころか、崩れちゃいます。
 
a)も(b)も、そして、(c)もそれ自体が悪いわけじゃありません。
 
a)(b)(c)のおかげで、大学時代勉強も頑張ってきたし、志望する一部上場企業に入社できて満足できたし、入社10年間は、小中学校の同期たちと比べても、そこそこいい収入を得ることができたのです。
 
ただ、絶対潰れないと思っていた山一証券が倒産してしまったように、絶対に潰れない会社なんてないわけです。
 
潰れないまでも、ここ数年でも、大きく傾いてしまった上場企業は結構あります。
 
だから、これまで上手く機能していた(a)、(b)、(c)が上手く機能しなくなったのです。
 
次、一郎さんのケース#2の「悩み」です。
 
受験戦争を勝ち抜いてきた一郎さん、
 
  • 競争する場合、勝ち抜くことは素晴らしい(d
  • だから、競争は何でも一番が素晴らしい(e
 
という「思い込み」をもっています。この「思い込み」がこれまで一郎さんに数々の栄光をもたらしてきました。結果、10年間、同期の出世レースの先頭を走ってきました。
 
それは、一郎さんにそれなりに見合う給与と職位を与えてきたのです。
 
ただし、それに狂いが出てきました。2年前、同期の仲村さんがいち早く部長に昇進したのです。一郎さんは、焦ります。
 
そして上記2つの「思い込み」が焦りに拍車をかけます。
 
一端狂いが生じると、どうして自分が正しく評価されないのか、配属された部下の能力レベルが低すぎて自分の担当課の業績の足を引っ張っているなどなど、どんどん「悩み」が膨らんできます。
 
上司にも同僚にも、部下にも「怒り」を感じます。日々一郎さんが感じている怒りで、一郎さんが朝起きたときのストレスは凄まじいほどです。
 
ケース#2の調整が必要かもしれない「思い込み」はこういうことなのです。
 
以下、練習として、ケース#3#11の「思い込み」を推定してみてください。
 
ここで大切なこと。
 
修正や入替が必要な「思い込み」の特定、最初は他人のケースで練習をやってみることです。
 
ドロップハンドルのスポーツ自転車があるでしょ。あれ、スキーみたいにペダルにビンディングで靴を取り付けます。
 
だけど、ステップを踏んで練習しないと、いきなり乗れません。奇跡的に乗れても、降りることができず、乗車したまま、つまりペダルから足が外れないまま、自転車ごと転けます。
 
ほぼ100%大けがではないまでも、けがをします。
 
「思い込み」の特定も同じで、まずは、自分に実害のない他人のケースで練習すべきです。だから、11個ものケースを用意しました。
 
で、答え合わせはどうする?
 
そういう疑問が出てくることでしょう。それは、応用力のない典型的な受験生の発想です。
 
  • 事件は現場で起きている。
 

だから、答え合わせも実践のなかでやるのです。

実践が上手くいかなければ、

  • 「思い込み」の特定が間違っていた
 
かもしれないし、
 
  • 「思い込み」特定は合っていたけど、修正や入れ替えが間違っていた
 
かもしれません。
 
答えは実践のなかにしかありません。
 
それじゃ、ケース#1#11の練習では答え合わせをするのか?
 
安心してください。答え合わせ不要です。
 
ここで必要な練習は、「思い込み」を特定するまでです。

<スポンサーリンク>


「思い込み」は全否定せず、修正、または破棄をする

 
この2番目のステップで大切なことは、特定した「思い込み」を否定しないことです。
 
実は「思い込み」の完全否定は、無意識の否定に通じます。あなたの無意識は、あなたを守る要です。そんな存在を否定することは、かなりヤバイです。
 
実際、その「思い込み」がかつては上手く機能してきたことをきちんと受けとめましょう。
 
世間的にみてとか、一般的にみて良いか悪いかという判断基準は全く関係ありません。
 
あなたにとって上手く機能してきたという事実を受けとめます。
 
そして、そう受けとめたら、感謝をしつつ(これって、具体的には、あなたの無意識に感謝することなんで、結構重要なことなんです!)、
 

  • どこをどう修正すべきか
  • あるいは破棄して、新しいどんな「思い込み」を採用するか
 
を検討します。
 
また、一郎さんに登場してもらいます。
 
ケース#9#11です。
 
一郎さんの実家は群馬で、そこそこ大きな家です。
 
そして、一人っ子です。
 
  • 終の住処は、小さい頃育った群馬の実家だ(f
  • 万一、戻れないときは実家を処分をして、東京に家を持つので、家で借金することはあり得ない(g
 
これまでは、当面の住処として都内のマンション暮らしで、特段の問題も起きませんでした。
 
しかし、父はとうに他界し、母が病気がちで、面倒をみなくてはならないという現実が迫ってきました。
 
f)と(g)の「思い込み」のうち、結婚するまでは(f)しかないと思っていました。
 
しかし、母と妻のバトルが繰り返されるなかで、(g)という「思い込み」の並列でやってきたわけです。
 
これまで、(g)は実現可能性が高い「思い込み」だったのです。
 
しかし、母と妻の仲違いは修復しがたく、しかも、道路整備計画で2年後の立ち退きがほぼ現実的になってきた今、ケース#9#11を満たす「思い込み」は、(f)でも(g)でもないのです。
 
どうやら新しい「思い込み」と入れ替える必要がありそうです。
 
あなたならどういう新しい「思い込み」を設定しますか?
 
実は、生涯計算をすると、新しく持ち家をすることは、かなり割に合わない投資なんです。
 
だから…
 
  • 一生借家で通す(h
 
というのも面白い「思い込み」かもしれません。ただし、妻をどう説得するかという点は残ります。
 
しかし、「一生借家で通す」と腹を決めれば、説得の切り口も見えてくるのではないでしょうか。
 
一方、実家の母をどうするかという問題も残ります。たとえば、これは実家の資産を当てにすることを捨て去ります。で、実家の資産を使って、母に十分な体制を作ってあげます。
 
いずれにしても、あなたの心のなかの声に耳を傾け、これまでの「思い込み」の修正や入替を入念に検討します。
 
間違ってもいいのです。上手くいかなかったら、やり直せばいいだけなのですから。ここ大切なところです!

次に、この第2ステップのコア、最大ポイントです。それは、
 
  • どうやって修正作業を完了させるか
  • どうやって入替作業を完了させるか
 
ということです。
 
この「思い込み」を修正・入替する作業には、NLPの技法を使います。
 
NLPとは、NLP(Neuro-Linguistic Programming〜神経言語プログラミング)といい、世界一流のカウンセラーをモデルとして創出された人の認識を変え行動を変える技法の体系です。
 
1970年代前後に世界一流と言われ活躍していた3大カウンセラー(セラピスト)、フリッツ・パールズ(ゲシュタルト療法創始)、ヴァージニア・サティア(家族療法創始)、ミルトン・エリクソン(エリクソニアン催眠療法創始)の3人をモデリングに理論構築されました。
 
現在では、世界の様々な分野で活用されています。
 
さて、今回、この記事では、「思い込み」の修正や入替作業をするための技法項目を紹介するだけで、具体的な技法の実践は省略します。なぜなら、
 
  • [1]「悩み」、「思い込み」、ストレス、ネガティブな感情は悪モノではない
 
ということを心から理解することがまず大切だからです。そして、
 
  • [2]「悩み」は「思い込み」を修正しましょう、あるいは入れ替えましょうというメッセージ
 
ということを理解することがまず大切だからです。
 
この2つを理解したら、
 
  • [3]「悩み」の原因となった、今上手く機能していない「思い込み」を特定します。
  • [4]「思い込み」の修正、あるいは入れ替える「思い込み」を明確に仮説します。
 
以上の4つを練習することに、まず専念すべきです。この4つに熟練するだけでも、「悩み」は解決に向かいます。

それでは、「思い込み」を修正する、あるいは入替をする作業のために有効なNLP技法のいくつかを、とりあえず列挙しますね。
 
  • チェインプロセス
    • 身体を動かしながら、「思い込み」の捉え方を調整します。
  • メタファー
    • シンボルを使って「思い込み」を発見し、捉え方の調整をします。
  • リインプリント
    • 「思い込み」が出来た最初のところまで遡り、その「思い込み」のポジティブなものを理解し、新しい「思い込み」と入れ替えます。とくに、幼少時の親子関係から生じている「雄見込み」の修正、入れ替えに適しています。
  • サブモダリティー
    • 五感の質(サブモダリティー)を活用して、「思い込み」の調整や入れ替えをします。
 

修正・入替した「思い込み」で行動する

 
「悩み」も「思い込み」も、ストレスもネガティブな感情も悪モノとして捉えない。
 
こういう受けとめ方の大きな効用の1つは、失敗を恐れないということにあります。
 
つまり、「思い込み」を修正したり、入れ替えたりしたら、以前、いまく行かなかったことにチャレンジすることになりますが、そういうとき、「悩み」や「思い込み」などが悪モノではないと十分に理解できていれば、失敗は怖くないのです。
 
失敗、つまり上手くいかなかったら、それは修正や入替た「思い込み」がうまく機能していないだけのことですから、もう一度、修正や入れ替えをやってみればいいだけです。
 
それだけです。
 

  • 上手くいくまでやり続ける
 
あなたが、今の行き詰まった状態から本当に抜け出したいと思うのならば、「やり続ける」ことで、必ず上手くいきます。
 
アドラー博士に、もう一度登場してもらいます。
 
  • いつまで経っても変われないのは、自分自身が変わらないという決心をしているからです。
  • 日常生活に不満があっても、このままの自分であることが楽であり安心だ、そう思っているんです。
  • だから、あなたの不幸はあなた自身が選んだものです。
 
あなたが変わろうと決心すれば、すなわち、「悩み」をやる気に転化させて、いまの状態を変えようと決心すれば、それは実現できるのです。
 
失敗を恐れず、上手くいくまでやり続けることです。
 
あなたの人生の主人公はあなたしかいないのですから。
 

まとめにかえて これから先の一歩と、いくつかの練習ポイント

 
さて、「悩み」対するときの本質的な方法は以上です。
 
これからは、失敗を恐れず、あなたの無意識を信じて、つまりはあなたの「悩み」からのメッセージを素直に受け取って、必要に応じた対処をしましょう。
 
これから先の一歩は、まず、どんなものでもいいですから、自分のリアルな1つの「悩み」に立ち向かってみましょう。
 
この記事を読んで、判った気になっているだけでは、何も変わりません。
 
そうやって体験を重ねると、「悩み」の本質的な理解も深まるハズです。
 
そうすれば、「悩み」に立ち向かう力・・・「悩み」をやっつけちゃう力じゃないですからね(笑)・・・が鍛えられます。
 
「悩み」に立ち向かう力・・・言い換えると、繰り返しになりますが、「悩み」を怖がらないで直視する力です。
 


次に、これまでに書いてきたことを練習するときに大切なこと。
 
それは、自分の無意識の力を信じることです。
 
自分が本当はどうしたいのかという心の声に耳を傾けることです。それは「悩み」のメッセージを聴くということでもあります。
 
また、自分の「悩み」と、他人の「悩み」を切り分けることも重要なポイントです。
 
一郎さんの例でいうとケース#8の長女の不登校の件です。不登校自体は長女の問題・課題です。
 
一方、長女の不登校解決のためのサポートとして、きちんとした相談先を見つけるというのは、親としての一郎さんの問題・課題です。
 
このあたりのことをごちゃごちゃしてしまうと、「悩み」が複雑に絡み合ってほどけなくなります。
 
う~ん、どうしたらいいのかという方は、アドラー心理学の「課題の分離」について勉強してみましょう。

あなたに「悩み」があるということは、あなたが人間であり、創造的であるという証です。
 
あなたはブッダを目指す必要はありませんから、「悩み」がもたらすメッセージに耳を傾け、あなたが主人公の素敵な人生を築いてください。
 
ここまで、お読みいただきありがとうございます。
 

<スポンサーリンク>

追記

 
この記事はサイト管理人「たもつ」が所有する他のサイトにて「クロスケ」名でアップしていた記事を一部リライトしてここに掲載しました。
 
つまり記事移動したのですが、理由は前述の「他のサイト」を個人的な理由で今月中を目処に閉鎖する予定だからです。
 
元記事のほうは、記事移動に伴い削除しました。
 
※アイキャッチ画像の出典:ぱくたそ